半世紀ぶりに 歯医者に通い始めた きーポケである。

ブログ「大衆娯楽小説は文庫本で」に掲載していた2010年 梅雨の頃
(10作目)のカット絵
何を隠そう きーポケの歯は、ずっと前から ボロボロなのである。
若い頃から 歯の手入れなどの面倒な事は避けていたし
たとえ虫歯になっても 歯医者など行かず ほったらかしで
ひどく悪くなったら、ゴシ ゴシ ゴシと時間はかかるが
悪くなった歯を動かして、自分で抜いていたりしてきた。
だから もちろん抜いた後は そのまま放ったらかし・・。
遠い昔の まだ中学生の頃
貴重な夏休みの1ヶ月の間、虫歯の治療のために
毎日のように歯医者に通ったことがある。
治療の最後の日に『よう頑張った!』と医者に褒められたくらい
子供の時は生真面目だったが
20歳の頃に虫歯の治療で2、3回 歯医者に通った事を最後に
それ以来、歯医者には行ったことがなかった。

消したブログ「大衆娯楽小説は文庫本で」に掲載していた2011年 梅雨の頃
(57作目)のカット絵
ガーガーとヤスリの回転音と歯を削る音
その摩擦で歯が妙に熱を持ってくるような・・
昔の歯の治療での嫌な感覚には耐えられなくて
もう一生歯の治療には行かへんぞ・・と、強く心に決めていた。
年を経て、残っている歯の ほとんどが何かしら悪くなって
総入れ歯にしたら かえってスッキリするやろ・・などと
ただ単純に考えていたりしていたのだが・・。
歯が抜け 残った歯も ほとんどが虫歯となり
上下の歯の噛み合わせも悪くなってくると
現実 この先の食べられなくなる不安が強くなった。
数年前から前歯の2本が駆け落ちたままで
まるで「バカボンのパパ」とか「レレレのおじさん」のように
なっていた きーポケだったが

見た目はともかく、このままいけば本当に近い将来
食べることも出来なくなる・・と、そんな恐怖心が芽生えてきた。
これまでにも つれあいや 娘たちに『歯医者に行ったら』と
何度も何度も云われていたけれど
まだその頃は 歯医者へ行くのを頑なに拒んでいたのだ。
何しろきーポケには、歯医者は怖い・・というイメージ
だったのだから。
それにしても 50年ぶりに歯医者に通い始めて まだ3回目だ。
次女の家の愛犬の病気も、歯を抜いたところからの毒の影響が
あったかもしれないとブログに書いてあった。
だから だから、治療が終わるまでに半年かかるか、1年かかるか。
緊張の連続なのだけど、心を入れ替えて きーポケは頑張るのだ。