昨日、掛かりつけの医院へ 2ヶ月毎の薬をもらいに行った。
「まだ薬が沢山 残っているから、私 今回はパス・・」と
つれあいが言うので、六兵衛 一人で医院へ行った。
医院に着いたら、二人の患者が すでに診察を待っていた。
先客の患者は お爺さんとお婆さん、六兵衛の診察は3番目だと
いわれて待っていた。
診察が始まるまでの その後も、何人かの患者が来て
小さな待合室は混みだしてきた。
周りを見渡すと、待っている患者は老人ばかりだ。
検査用の小便を入れる紙コップを持って、頼りなさげな
足取りでトイレに入っていく お爺さん。
待合用の椅子に座って、右足をさすってばかりいる お婆さん。
若い者に医院まで付き添ってもらって来た 別のお婆さんは
「1時間後の診察になるらしい」と、受付で聞いたことを
付添の人に教えてもらっていた。
1時間も一人で待つのか・・と 云いたいような、何とも言えぬ
顔をした お婆さんを残して、付き添って来た人は帰って行った。
六兵衛の横に座った お爺さんは、受け答えの声も大きく元気で
椅子に座るなりスマホを取り出して、盛んに指を動かしている。
こんな時にまで 何を見るのか・・。
六兵衛が以前 作っていた「大衆娯楽小説は文庫本で」というブログの中の
2012年の冬の頃に「さし絵」として掲載していた93作目のカット絵。
そんな こんなで 周りは老人ばかり・・。
平日の昼間の こんな時間、 若い者は仕事に出かけ
医者に来るのは そりゃぁ老人ばかり・・と納得をしたら
つい 己の事を忘れて、周りは老人ばかりやないかと
思っている自分に気が付いた。
考えるまでもなく、六兵衛も立派な老人なのであった。
平日の昼間 医院の待合室で、己の事を忘れて周りを見ていた
内心 赤面の六兵衛であった・・。