一人で 懐かしんでいる・・

また また、また また・・・懲りる事なく  六兵衛は

読んでいる時代小説の物語の文中に、50年も前に

六兵衛が暮らしていた頃の東京の町名や橋や建物などが

登場していると、一人で 悦に入っている。

江戸と昭和との大きな時代の違いはあっても

聴き慣れた町や場所の名前に 当時が懐かしい・・。

 

『無茶の勘兵衛日月録 第20巻・落暉の兆し』浅黄 斑 さん

(二見時代小説文庫)にも、そんな橋や町が出てきた。

 

【P 215】

四月十二日の朝、勘兵衛は裁着袴(たっつけばかま)を着用し

昼食用の握り飯だけを携えると、露月町の町宿から関口村へ

向かった。

 注:「露月町」は現在の「港区 新橋」あたり。

 また、この物語に出てくる「関口村」とは

 六兵衛が50年前に東京に行って半年後、神楽坂坂上の

 横寺町のアパートに引っ越す前の1年余りの間

 下宿をしていた「文京区関口1丁目」あたりのようだ。

(略)

筋違橋で神田川を渡り川筋を遡っていく・・。

 注:「筋違橋」は現在の神田・万世橋。

(略)

水道橋を過ぎると、右前方に徳川御三家のひとつ、

常陸水戸藩の江戸屋敷が見えてきた。

・・とにかく広大である。

 注:水戸藩邸の江戸上屋敷の跡地の一部が

  現在「東京ドームシティーアトラクションズ」になっている。

(略)

南下してきた江戸川が神田川に流れ込む音が「どんどん」と

あたりに響き、その地に架かる橋は船河原橋といって、

渡った先は牛込の地に入る。

 注:「船河原橋」は現在JR飯田橋駅前の高速道路の下にある。

自身番所の書役に教えられたとおり、橋は渡らずに右折して

江戸川左岸を遡っていった。

(略)

・・川沿いの緩やかな坂をたどる。

最初の橋は竜慶橋というが、橋袂に辻番所があった。

・・・・・。

注:「竜慶橋」、今は「隆慶橋」といい JR飯田橋駅より北の

       大曲方面への途中にある。

 

この物語の中で、越前大野藩のお耳役・落合 勘兵衛は

藩邸のある 現在の東京駅に近い新橋辺りの「露月町」から

目的地の「関口村」を目指して歩いている。

この「隆慶橋」、当ブログに何度も書いてきた。

『風の市兵衛 弐』の第2巻「修羅の契り」にも登場したし

それ以前の 池波正太郎さんの小説「堀部安兵衛 上・下」にも

登場したが、その小説での橋の名前は「立慶橋」となっていた。

 

50年も前の六兵衛が、当時 このあたりの町に住んでいて

いつも渡っていたのが 古い方の「隆慶橋」である。

但し 地図を見ると現在は、この「隆慶橋」より ほんの少し

上流側に広い道路が出来て、大きくて新しい「新隆慶橋」が

架かっている。

 

浅黄 斑さんの「無茶の勘兵衛」の小説は、直接 物語とは

関係のない「うんちく話」を随所に挟み、やや横道に逸れ

がちになるが、それがまた 楽しいのである。

しかし、第20巻が出版されて1年が経ったというのに

次の第21巻は、いまだに出版されていない。

浅黄 斑さんは「無茶の勘兵衛」の第17巻を書き上げた後

病気を患われて、3年余りも小説が書けなかった事があったので

また お身体を壊されているのではないか・・などと

ちょっと気には なっているのだが・・。

 

それでも 出来る事ならと、新作の発売を心待ちしながら

ただ ただ、独りよがりのブログ日記を書く。

何より自分が楽しむことを第一に、そして今日を過ごしている。

 

『石狩川悲歌』

六兵衛の散歩は、200数十曲ほどの古い流行歌を iphoneの

音楽再生アプリ「ミュージック」に保存して、イヤホンで聴き

ながら歩いている。

 

保存した200数十曲に、それぞれの良さはあるのだが

それでも その時々によってスルーっと流れていく歌もあれば

改めて耳に残って、その歌のことをブログに書きたいと思う

ときもある。

 

三橋美智也さんが歌う『石狩川悲歌(エレジー)』である。

石狩川悲歌

作詞:高橋 掬太郎 さん  作曲:江口 浩司 さん

昭和36年(1961年)のヒット曲だ。

君と歩いた石狩の

流れの岸の幾曲がり

思い出ばかり心につづく

ああ 初恋の遠い日よ

ひとり仰げば ただわびし

木立の丘の日暮れ雲

黒髪清く瞼に消えぬ

ああ 初恋の面影よ

君を思えば身に染みる

石狩川の夕風よ

二度とは逢えぬ この道なれば

ああ 初恋の日が恋し

 

二度と逢うこともない初恋の人の面影を求めて

石狩川の川辺にたたずめば・・スローテンポの曲に載せて

三橋 美智也 さんが静かに熱唱する。

 

石狩川とは、北海道大雪山系石狩岳の西斜面を源とし

そこから川上盆地、空知地方、石狩平野など 22の市町村を

流れきて石狩湾へと注ぐ大河だ。

名前の由来はアイヌ語の「イ・シカラ・ペツ」からきたとの

説などがあるそうだ。

 

蛇足ながら・・・

六兵衛の記憶では、この『石狩川悲歌』が歌われた前後の時代

「純愛」をテーマにした小説や歌謡曲が多く作られていて

そんな小説を映画化したり、ヒットした歌謡曲の人気に

あやかった映画なども多く作られていた。

 

純愛映画の代表的な作品といえば、1955年(昭和30年)

伊藤 左千夫さんの小説「野菊の墓」を木下 恵介さんの監督で

『野菊の如き君なりき』とタイトルを変え、松竹映画で公開

されている。

その後も安田道代さんや松田聖子さんなどが主人公の ”民さん”

を演じた。

 

『民さんは 野菊のようなひとだなぁ・・』

インターネットの電子図書館「青空文庫」で

伊藤 左千夫さんの小説「野菊の墓」が読める。

青空文庫

 

また、山陰地方の大地主の息子と山番の娘の美しくもはかない

恋を描いた大江 賢次さんの小説「絶唱」も映画化され

浅丘ルリ子さんと小林 旭さんが演じた最初の映画から

その後、和泉 雅子さんや山口 百恵さんらが山番の娘を演じて

いる。

舟木 一夫・・芝居 へたやったなぁ〜。

 

その他にも、「夕笛」「愛と死を見つめて」「伊豆の踊り子」

「江梨子」「泥だらけの純情」等々 等々、数多くあった。

 

「純情」・・今では もう 流行らんかもしれへんし

汚れている奴に限って ” 純情 ” を求めたがる・・などと

言われたら、グーの音も出えへん 六兵衛やねんけどナ・・。

 

山笑い、風光り、水温む

今季の冬は、たぶん暖冬だろうと予想されたように

雪も1度か2度、ちらほらと舞った程度で 積もる事もなく

寒さも さほど厳しくもない冬だったように思う。

 

しかし季節は、しっかりと帳尻を合わせているようで

暖冬だった割に4月に入ってからも、何となく肌寒い気候が

続いていたが、桜も散り 木々の若葉も芽生えはじめ

5月の声が聞こえてきそうな この頃になって やっと

肌寒さからも開放され、芥川堤道から眺める摂津峡あたりの

山々も一面 若葉色に萌えて、吹く風が光に輝き

水鳥たちが戯れる芥川の水面も、心なしか温んできたようだ。

 

世界はコロナ禍の只中や。

特に日本政府は、何んかの欲とか都合とかを計算したんやろ

初期対応に遅れてしもたし、その後の思いっきりが悪いもんやから

何もかもが後手後手に回ってしまいよった。

そやから当分は、先の見通しが立たへん状況になってしもたんや。

 

 

我が家の庭のメダカの水槽に、何処から来たんか分からへんけど

「アメンボ」が一匹 泳いでいるのを見つけたで。

・・見えにくいやろから、拡大しといた・・。

 

 

ドラマ『エール』は脇役が楽しい。

朝食どき、見るとはなしに見始めてしまうと

昨日の続きが気になって、結局 今朝も観てしまう・・

それが朝の連続ドラマだろう。

 

3月から始まったNHKの新しい連続ドラマは

昭和を代表する作曲家・古関 裕而 夫妻をモデルに

仲睦まじくも力強く昭和の時代を生きた

作曲家・古山 裕一 夫妻の物語『エール』である。

 

子供の頃から音楽に興味があり、将来は作曲家になりたいと

強く願っていた裕一だったが、家業の呉服屋が潰れそうになり

裕一が叔父の家の養子になって、叔父の家業を継ぐことを条件に

実家に叔父からの融資を受ける事になったが

叔父の家の養子になるという事は、音楽の夢を諦めると

いうことなのだ。

 

古山 裕一(窪田 正孝 さん)は、とりあえず見習いとして

叔父が経営する川俣銀行で働く事になる。

 

その川俣銀行の、支店長をはじめとする行員たちの面々が

個性あふれる(あふれ過ぎてる・・?)人達で

まともに仕事をする風もなく、しかし 精一杯 裕一を支え

励ましてくれるのだが、そんな行員たちを演じている

役者さん達がまた 存在感のある個性派揃いで

皆が皆 2枚目半のコミカルな演技に、主人公たちの話よりも

むしろ、川俣銀行での行員達が裕一を励ます場面の方が

何より 嬉しく楽しい。

 

女性事務員役の堀内さんは、綺麗な女優さんなのに

離婚歴3回という、ちょっと とぼけた役を演じ

中堅行員役の松尾さんも、渋く 怖い顔に似合わず

コミカルな演技に徹している。

 

特に想うのは、支店長役の相島 一之 さんである。

だいぶ昔、SMAPの香取 慎吾 さんと安田成美さんが主演した

『ドク』というテレビドラマがあった。

 

相島さんは、日本語学校に通う生徒の役で出演されていて

主役の二人に絡む韓国人を演じていた記憶が今も残っている。

 

その後 テレビなどで相島さんを見かけると

いつも『ドク』で演じた相島さんを思い出すのだ。

 

もう ほとんど忘れているから、テレビドラマ『ドク』の事を

ググってみた。

1996年10月、フジテレビの木曜劇場(夜10時〜)の

連続ドラマで、主題歌「PRIDE」を今井 美樹 さんが歌って

大ヒットした。

長瀬 雪(安田 成美)は、ベトナムへ旅行した時に

ベトナム人青年・ドクと知り合う。

帰国後、語学学校の日本語教師として就職した雪は

その日本語学校でドクと再開する・・・

そんな始まりの物語だった。

その学校で主人公の二人に絡むのが、朴 昌兼 役を演じた

(今回 川俣銀行 支店長役の)相島 一之 さんだったのだ。

 

「 A O C 」

いつものようにネットラジオの「Podcast」を子守唄がわりに

寝ていたら、出演者の誰かが『「AOC」は凄い!

今は まだ若いが、そのうち 必ず大統領になるだろう・・』と

そんなような事を云っているのを耳にした。

 

「AOC」って・・?

・・・「NATO(北太平洋条約機構)」とか何かの 略称か?

そのうち大統領になるって?

大統領・・って事は、「AOC」って「人」のことか・・?

 

半分 寝ぼけ眼の状態で聴いた「AOC」だったが

忘れないうちにと、とりあえず照明のスイッチを入れ

寝床の横の「iPad」を取って「AOC」を検索してみた。

 

( 今日の日記は 長くなりそうだ・・ 。)

 

アレクサンドリア・オカシオ-コルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)

という女性が2年前の米国の中間選挙で最年少の

民主党下院議員に当選した。

その彼女の略称を「AOC」といい、現在は30歳だという。

学生時代はウェイトレスやバーテンダーのアルバイトを

しながら「学生ローン」を借りて、ボストン大学を卒業したが

今も まだ「学生ローン」の返済をしているという。

 

「AOC」は、地球温暖化対策のための決議案

「グリーン・ニューディール」を、仲間たちと提唱し

「格差是正のための再分配」や「人種差別に反対」

「マイノリティーや移民の人権重視」「男女間の差別に反対」

「LGBTの権利」等々をも提案、力強い発言と行動力で国民を

魅了し、右傾化してきた民主党を「左」に戻しつつあるとも

言われている。

 

また 2019年1月19日、ニューヨークで行われた

女性の権利を主張する「ウィメンズマーチ」での

「AOC」のスピーチは、言葉とジェスチャーを織り交ぜながら

ストレートに人々に訴えかけ、かのキング牧師を彷彿とさせる

見事なスピーチだったと評判になった。

 

そのときの「AOC」のスピーチの ごく一部・・

『 正義は、本で読むだけの概念ではありません。

 正義は、私たちが飲む水のこと。

 正義は、私たちが呼吸する空気のこと。

 正義は、簡単に投票できること。

 正義は、女性たちの賃金がいくら支払われるかということ。』

 

『 私たちは人々を歓迎し、誰も取り残されることのない

 アメリカのために前進し、闘うことが必要なのです。』

 

そして また、トランプ陣営が流した選挙における偽情報の

広告を「Twitter」が掲載したので、Facebookにその広告の

削除を求めたが拒否された問題で、後日 「AOC」は

FacebookのCEOであるザッカーバーグ氏に削除拒否の理由

を問うた。

 

AOC

 『政治家がお金を払ってFacebookに偽情報を流すことが

 出来るようですが、私が黒人の多い地域をターゲットにして

 間違った投開票日を政治広告で知らせる事は出来ますか?』

ザッカーバーグ

 『いいえ、出来ません。』

AOC

 『でもあなたは、Facebookでは政治広告の事実確認や

 校閲はしないと言いましたよね。』

ザッカーバーグ

 『政治家だけではなく誰でも暴力に訴える者や

 身体的危害を与えうるリスクがあった場合

 私たちは その種類のコンテンツを削除します。』

AOC

 『では、政治広告についての基準はあるんですね。』

ザッカーバーグ

 『はい、個別のことについては です。

 危害を与えるという重大なリスクがあった場合です。』

AOC

 『Facebook上で、共和党員をターゲットにして

 「グリーン・ニュー・ディール」に共和党議員が賛成票を

 投じたと政治広告にすることが出来ますか?

 私は政治広告のバランスについて知りたいのです。』

ザッカーバーグ

 『すぐには、お答え出来ません』

AOC

 『あなたは 私がその広告を打てるかどうか知らないん

 ですね。(略)

 政治広告に全くファクトチェックをしない事で、何が問題に

 なりうるかわかりますか?』

ザッカーバーグ

 『嘘をつく事は、よくないことだと思います。

 嘘が含まれた政治広告を打つのも良くないことです。』

AOC

 『では あなたは、嘘を削除するのですか

 しないのですか?

 すごく単純なイエス、ノーの質問です。』

ザッカーバーグ

 『人々は、どの政治家に投票をするか

 しないかに関わらず、自分たちの目で広告を見るべきだと

 ・・』

AOC

 『では、削除しないんですね。

 あなたがたは 良くないことだと警告するかもしれないけど

 削除は しないんですね。

 あなたが極右の、陰謀論を信じている白人至上主義など

 ありもしないと言っている人達とディナーを共にした時

 SNSは保守派に対して偏見があると言われている事について

 話し合いましたか。

 SNSが保守派に対して偏見があると、あなたは信じますか。』

ザッカーバーグ

 『えー、議員、えーと、すみません、文に・・

 質問のあった言葉を全部覚えられなくて・・・』

AOC

 『では次の質問にします。

 「デーリー・コラー」という白人至上主義者と関係がある事

 が きちんと書いてあるwebサイトの発行者を、Faxebookの

 公式のファクトチェック担当として任命したことについて

 説明してもらえますか。』

ザッカーバーグ

 『もちろんです。 ただ 私たちは、独立系だという

 ファクトチェッカーを任命したりはしません。

 「デーリー・コーラ」はインデペンデント・

 ファクトチェッキング・ネットワークという団体に

 認められています。

 その団体はファクトチェッカーの厳格な基準を課して

 います。』

AOC

 『白人至上主義者と関係がある発行者が

 ファクトチァッカーとして厳格な基準に合っていると

 思うのですか?』

ザッカーバーグ

 『・・・・・』

AOC

 『・・どうも』

 

オカシオ-コルテスさん(AOC)は、持ち時間を超過すること

なく、ザッカーバーグ氏にも反論させず質問を終えた。

 

「Facebook」は オカシオ-コルテスさんが問題視した

政治広告やファクトチェックの問題、「リブラ」の安全性

さらに個人情報保護に対し万全の対策を取っているかどうか

について、社会の激しい非難を浴びていて

こういうことに失望した若者たちに、「Facebook」の

アカウントを停止する動きが再燃しているという。

 

詳しいことは分からへんけど、少し調べただけでも

アレクサンドリア・オカシオ-コルテスさんは 凄いらしい。

 

与党だけの責任ではない・・

うろうろするばかり・・やる事も あやふや・・

方針をコロコロと変え、一国の首相としての強い責任も

信念も見られず、腰の座らない姿勢に終始する・・

誠に情けない我が国の首相である。

 

 

そんな情けない首相が一強といわれる政府与党に対して

今こそ野党第一党として、その存在感を示すべき立場の

立憲民主党の代表・枝野さんの姿が、今ここに至っても

一向に影も形も見えてこない。

 

先の2017年、第48回衆議院議員総選挙では

民進党の分裂によって新たに出来た小池百合子さん率いる

「希望の党」が勢い付いていたが、ちょっと調子に乗って

言ったのか、小池さんの『排除』の一言によって

「小池さん、あなた 何様?」との印象を与えてしまった。

世論は一気に 枝野幸男さん率いる「立憲民主党」へ流れ

選挙結果は「立憲民主党」が野党第一党に躍り出た。

それは自由民主党に限った事ではなく、少なくとも

人は愚かだから、権力を持った一党独裁の政治では

今も昔も 世界のどこでも、良い政治は期待できない。

 

だから、2017年の衆院選挙後の立憲民主党を率いる

枝野さんに、与党独裁のブレーキ役になる事を望んだが

それから2年以上を経た今でも、そしてコロナウイルス問題

での安倍政権の愚かな対応ぶりが続くなか

それでも 野党第一党の党首としての枝野さんの動く姿が

見えてこない。

 

多分 今は、コロナ禍での聴衆の集まりを自粛されているのだろうと

想像する れいわ新選組の山本太郎さんが行っていた全国行脚を

枝野さんは どう見ていたのだろうか・・。

 

己の主義主張を訴える方法は人それぞれで違っていいし

枝野さんには枝野さんの方法があるのだろうが

どうにも 今、枝野さんの姿や声が 一向に見えてこないし

聞こえてこない・・。

 

 

再度「緊急事態宣言」

4月16日、「緊急事態宣言」の対象を改めて全国に変えた。

これまでも、そして昨日の緊急事態宣言に対する安倍首相の

説明でも、いかにも それらしく身振り手振りをもって

さもドラマを盛り上げるかのように振る舞い、決められた台詞

を読むのだが、何しろ 心がこもっていないものだから

誠意も熱意も国民に伝わらず、相変わらずの虚しさを覚える。

 

何より国民の「命」と「明日を生きる」為のとりあえずの「金」が

必要なのに、いまだに腰が定まらない現政権は国民の暮らしより

まずはオリンピック開催にこだわるあまり、解決の目処が立たない

まま、コロナウイルス禍は広がり続けた。

それでも現政権の「国体思想」第一の考えで

人命より経済を重視しするあまり、あやふやな姿勢に終始する

情けない我が政府なのである。

 

本来なら 忙しく働いている筈なのに 働く事もままならない

多くの国民の方々には、誠に申し訳ない思いだが

「緊急事態宣言」後の六兵衛の日々はというと

コロナウイルス騒動の前とほとんど変わらない日々である。

 

もともと六兵衛など、普段から出歩く事も ほとんどなく

いつも家の中でゴロゴロしているばかりなわけで

「緊急事態宣言」が出されたといっても

六兵衛の日々の暮らしは、普段と変わらないのである。

 

ただただ こんな状況に至っても、現政権への支持率は

あまり下がらないようだ。

現政権を支持する一部の国民の思惑が どこにあるのか

六兵衛には不思議でならない・・。

 

Gのマーク・・その後

世界4大 I T企業(GAFA)の 一つ『Google』の「Gメール」

や「Gドライブ」などを利用すると、六兵衛が『Google』に

求める ” 適度な期待 ” 以上に、六兵衛のパソコンやiPad

iPhoneなど、六兵衛のガジェットの あらゆる場所に

『Google』が浸透して、六兵衛の腹の奥まで見透かされて

いるような気がしてくる・・。

無料で15GBも使える「Googleドライブ」のサービスは

さすが天下の『Google』の余裕だとも思わせるが

クラウドサービスを始め、他社を寄せ付けない強大な力を

持った『Google』を、むしろ脅威に感じたりもする。

 

3月18日の当ブログの更新日記『Gのマーク』にも書いた

ように、『素人考えながら とりあえず 「Gメール」以外の

「Googleドライブ」内に保存している写真やテキストなどを

他の無料のクラウドに移す事にした』・・のだった。

https://arukuneru.com/2020/03/18/google-2/

 

写真や記録として残しておきたい文書 などは「Drop Box」や

「Box Sync」、「iCloud Drive」、「One Drive」などの

無料で使えるクラウドサービスに分割して保存した。

 

しかし それはそれとして、パソコンや iPad、iPhoneなどで

六兵衛の日々の ちょっとした「メモ書き」として

書き加えたり変更したり出来る「メモ用ファイル」が必要で

上記の無料クラウド内で「word」や「Pages」等を試みたが

六兵衛の未熟さゆえか、3つのガジェットでの操作が何となく

面倒で 簡単に同期が出来ず、「メモ用ファイル」としては

使いづらかった。

 

「iTunes」を用いるやり方や、ファイルを転送できるアプリを

使うとか、同期させる方法も いろいろ あるのかもしれないが

未熟な六兵衛には、それらが どうにもうまく使えない。

割と同期の簡単な「Evernote」にしても、無料の場合は

2台の端末でしか 同期が出来なくなってしまった・・し。

 

やはり その点、先日まで使っていた「Google ドキュメント」

は”文字変換” をするとき たまに固まる事があるくらいで

未熟な六兵衛でも、日々の簡単なメモ書き程度のファイル

なら、簡単に使えたのだ。

 


六兵衛が以前 作っていた「大衆娯楽小説は文庫本で」というブログの中の
2012年の春の頃に「さし絵」として掲載していた105作目のカット絵。

 

巨大『Google』に、反発したくなる気持ちは もちろん

あるのだが、こうなっては 如何ともし難い・・のだ。

メモ程度の ちょっとした文書程度なら

「Google」を利用したって、かまへんのや ないやろか・・。

あれも これもと いうわけでも ないんやし・・。

「Googleドキュメント」の片隅の、しかも ちょこっと

唾を付ける程度の、『Google』からすれば その存在さえ

知らない六兵衛ごときが作る、ささやかな「メモ書き」程度の

些細な事など、大『 Google』の眼に止まる筈も あるまいて。

 

そんな こんな、未熟な六兵衛なりの葛藤があって

結局「Googleドキュメント」の片隅の そのまた隅っこを

日々 必要な「メモ書き」として使わせてもらうことにした。

 

番町から善國寺毘沙門天まで・・

諸田 玲子 さんの時代小説『闇の峠』(新潮文庫)を読んだ。

小姓組の旗本・根来 長時の妻 ”せつ”は、貨幣改鋳の失敗で

失脚した元 佐渡奉行で勘定奉行の荻原 重秀の死に、実家の父が

何らかの関わりがあるのではないかと強い疑いを持った。

調べて行く内に、ますます強くなる実父への疑惑を確かめるべく

せつは 厳しく過酷な佐渡への旅に出た・・。

 

諸田さんの小説を初めて読んだのは、『お鳥見女房シリーズ』

という、将軍の鷹狩場の管理をしながら、諸藩の動きを監視

する隠密の役目を負う「お鳥見役」家族の物語だった。

とても面白かったので、諸田さんの文庫本は それ以降も

『山流し さればこそ』や『其の一日』『青嵐』『笠雲』等々

何冊かを読んだ。

 

しかし 今日の日記は、文庫本『闇の峠』の感想文を書こうと

いうのではない。

この物語の文中に 六兵衛にとって、懐かしい場所や町名等が

出てきたのだ。

遠い昔ばかりを懐かしんで日々を過ごしている六兵衛には

見過ごせない町や場所を、主人公のせつが歩くのだもの・・。

 

文庫本『闇の峠』の 138ページ・・

番町には大小の武家屋敷が立ち並んでいる。
根来家もそのひとつで、道をへだてた隣の馬場には、
武士が乗馬の稽古に入れ替わり立ち替わりやってくる。
七月後半になった今は、人馬に踏みしだかれた下草の陰で
虫たちが鳴きはじめていた。
その日、家を出たせつは馬場に背をむけ、
蛙原(かえるっぱら)の通りを西へ下った。
蛙原と呼ばれているのは昔の名残か、今では蛙も蛇も
めったに見かけない。
掘割へ出たところで右に折れた。
土手四番丁の通りを北へ行く。
牛込御門の橋を渡れば神楽坂で、善國寺毘沙門天
坂の途中にあった。

ある日 せつが「番町」の嫁ぎ先の根来家を出かける場面だ。

道を隔てた隣の馬場に背を向け、当時は「蛙原」と呼ばれた

(江戸切絵図にも書かれている)通りを西へ歩き

外堀の土手を北へ「牛込御門」まで進む。

外堀に架かる「牛込御門の橋」を渡り、現在で云えば

 JR飯田橋駅の西口前を、神楽坂下から神楽坂通り

(早稲田通り)へと上ったところにある「善國寺 毘沙門天」

へと歩いて行く場面である。

 

江戸の時代、将軍を警護する武士達を「大番組」といい

その大番組が暮らす家々のあった辺りを「番町」と呼び

この物語の主人公の根来家も この「番町」にあった。

今でも 皇居の西側は、千代田区一番町から六番町までの

住所名が残っている。

 

何しろ六兵衛が、50数年前の20歳を少し過ぎた頃に住んで

いたのは、「毘沙門天」から もう少し通りを上がった横寺町の

路地の奥にあった3畳一間の安アパートだった。

そのアパートから「毘沙門天」や「神楽坂通り」を経て

JR飯田橋駅までを毎日のように通ったものだった。

 

 ※ 江戸の末期に作られた「江戸切絵図」の一部を掲載して

江戸時代の「番町」や「神楽坂通り」を再現した。

但し この「江戸切絵図」、幕末に近い「嘉永」から「文久」

の時代に作られたものらしく、この物語の六代将軍・徳川 家宣

の時代とは、いささかズレがあるのは 致し方ない・・。

「江戸切絵図」の版元(出版社):「金鱗堂」尾張屋 清七
 作図者:戸松 昌訓 

 

物語の中の「牛込御門の橋」は現在の「JR飯田橋西口」辺り

だが、今の「JR飯田橋西口」は飯田橋駅の改良工事のため

仮の出入口駅舎が出来ているらしい。

 

六兵衛の「懐古癖」は とどまる所を知らず

先に記した文庫本『お鳥見女房』の

カバーのイラストを描いておられるのは

深井 国という方だが、六兵衛にとって このお名前も

遠い昔の懐かしい「懐古」なのである。

 

六兵衛が漫画に夢中になっていた中学生の頃

六兵衛が暮らしていた田舎の町にも貸本屋さんが2、3軒あり

5円 10円の小遣いを持って、よく借りに行ったものだった。

その頃の貸本用の漫画本に、ちょっと変わった絵柄の漫画を描く

「フカイ ヒロー」という漫画家がいた。

その後、フカイさんはイラストレーターとなり

名前も深井 国として『お鳥見女房』シリーズなどのカバー絵

描いて活躍されている。

 

おばあさんの畑・・その後

芥川堤道へ散歩に出かけた。

土曜日だからか、それともコロナウイルスの所為なのか

親子連れが多く堤道を歩いている・・。

堤道は菜の花の黄色い ” 花道 ” だ。

 

堤道を通るとき いつも目がいく「おばあさんの畑」。

おばあさんを見かけなくなって 久しい・・。

春になったからか、雑草に覆われていた畑が耕されている。

 

以前、当ブログに書いた「おばあさんの畑」の事・・。

2019年6月4日の記事「おばあさんの畑」に・・

https://arukuneru.com/2019/07/04/grandmother/

 

2019年6月5日の記事「田植え始まる」に・・

https://arukuneru.com/2019/06/05/rice/

 

2019年6月12日の記事「少年の・・」にも・・

https://arukuneru.com/2019/06/12/boy/

 

2019年6月22日の記事「わが町の なつぞら」にも・・

https://arukuneru.com/2019/06/22/summer-sky/

 

・・しッつこい ようやけど。