年老いて なお 前向きに進む人もいれば
六兵衛のように過ぎた昔を振り返り 振り返り
懐かしがってばかりの年寄りもいる。
老人の生き方も、人により様々か・・。
必死で頑張って来た・・とか
有意義な日々を過ごして来た・・とか
老いた六兵衛が今、自分の若い頃の昔を振り返ってみても
さほど貴重で有意義な生き方をしてきたとは、とても思えない。
今 その昔を振り返ると、若く未熟なのは当たり前としても
むしろ 愚かな日々ばかりを ただ積み重ねてきただけのような
もう取り返しのつかない反省と、そんな記憶ばかりである。
生まれた町を離れ 山奥の小さな集落で3年間を過ごした小学生の頃
勉強もせず、マンガばかりに明け暮れていた中学生の時代
初めて親元を離れ、一人 気ままな下宿生活を送った高校の3年間
進学をせず 就職はしたものの、努めた仕事は長続きせず
東京に出ても長く過ごしたプー太郎の日々・・。
今の つれあいと、東京の小さなアパートで暮らし始めて
右往左往の末、少しずつ責任みたいなものを意識し始め
つれあいに助けられながら50年が過ぎた。
そんな こんな、六兵衛の若い頃は
人様に自慢出来るような事など何も無く、どちらかといえば
反省の日々ばかりだったと自覚する六兵衛なのに
老いてきた この頃、そんな半端で だらけた若い頃の日々が
むしろ懐かしく感じられ、ついつい 便利なネットを利用して
当時の懐かしい時代や場所を探して歩く六兵衛なのである。