久しぶりに ゆったりと居間の読書コーナーのソファーに座って
大好きな娯楽時代小説を読む・・。
もう だいぶ以前の事になるが、それまで 名前さえ知らなかった
芝村凉也という作家さんが書かれていた『返り忠兵衛 江戸見聞』
という文庫本 描き下ろし時代小説のシリーズ物を読んで
一気にファンになり、それ以来 芝村凉也さんの小説は 全て
読んでいる。
そんな芝村凉也さんの、双葉文庫から出版され、現在 進行中の
時代小説に、『北の御番所 反骨日録』(双葉文庫)という
シリーズ物がある。
時代小説での奉行所物といえば 大抵の場合、定町廻り同心や
隠密廻り同心などの花形同心や与力が主人公となって活躍する
場合が多いが、この物語の主人公の裄沢広二郎は
奉行所内の事務方ともいえる「用部屋手付同心」という
どちらかと云えば地味な役職の同心物語である。
その『北の御番所 反骨日録 』第7巻「辻斬り顚末」を読み始めて
数ページ目あたりに、まるで ”栞”として挟んでいたかのように
1枚のレシートが収まっていた。
六兵衛が購入する文庫本は 全て中古本なので、これまでにも
何度か 購入した文庫本の中に、レシートや何かのチケットなどが
挟まっていたことがある。
このレシート よく見ると、兵庫県たつの市の本屋さんが発行
していて、この『北の御番所 反骨日録 (第7巻) 辻斬り顚末』の
購入時のレシートのようである。
2023年4月に購入していて、値段は770円。
調べるまでもまく『北の御番所 反骨日録 (第7巻) 辻斬り顚末』が
双葉文庫から発売された時期と重なる。
どうやら この方は、この文庫本の発売と ほぼ同時期に購入し
読み終わったら、わりと直ぐ中古本として どこかの中古本屋に
売ったようだ。
そして六兵衛が、今年(2024年) の1月5日に
ネット中古本販売の駿河屋から200円で購入した事になる。
読み進めていくうちに、また 別の ”紙” も挟まっていた。
「楽天ポイントカードの明細」である・・。
この方、現金ではなく、「楽天カード」を使って購入し
7ポイントを獲得したという事か・・。
行ったことさえない兵庫県たつの市という町の本屋さんで
縁もゆかりもなく、名前さえ知らぬ方が購入され
そして手放した文庫本を、ふたたび六兵衛が手にした。
Googlマップ 参照
ほとんどの場合、ただ単に中古の本・・という それだけの存在で
しかない中古本が、” 栞 代わり” だったかは 兎も角として
そのレシートが挟まっていた お陰?で、あれこれ想像をすると
何となく親しみが湧いてくるから 不思議である。