小野寺史宜さんの文庫本『ひと』

六兵衛の日々の楽しみのひとつに、時代劇やサスペンスと

いった肩の凝らない大衆娯楽小説を中古の文庫本で購入し

毎日 読んでいるのだが、先日 何を思ったか

いつもなら ほとんど買わないような小説を購入した。

小野寺史宜さん(祥伝社文庫)の『ひと』という青春小説だ。

2019年 本屋大賞 第2位を受賞したという。

文庫本「ひと」

 

柏木聖輔は二十歳の秋、一人ぼっちになった。

数年前に父親を亡くし、その後 女手ひとつで働いて

聖輔を東京の大学に進ませてくれた その母も 急死した。

残された全財産は多くはなく、奨学金を受けても返せる自信も

なく、だから 大学は中退した。

直ぐにでも働かなければ ならない・・。

 

父親が若い頃、東京の「砂町銀座商店街」で働いていたと

聞いた事があり、もし 若い頃の父親のことを知る人がいれば

少しでも知りたいと「砂町銀座商店街」へ行く。

商店街を歩くうち腹が減ったので、惣菜屋でコロッケを買おう

とした事がきっかけで、その惣菜屋で働くことになった。

 

物語としては、大きな事件が起きるわけでもなく 淡々と進む

のだが、天涯孤独になった青年が多くの人と出会い ふれあって

いくうちに、人の優しさ あたたかさに救われ

なにより 一人で頑張ることも大切だが、頼って良い人には

頼ることも必要だということを学んでいく・・。