薫香の礼状

六兵衛の散歩コースのひとつに、「上の池公園」を経由して

「奈佐原元町」の広々とした田畑風景の辺りで折り返し

「阿武野中学校」の前を通って帰ってくるコースがある。

そのコースの「上の池公園」を過ぎて、北の方へ少し行った

辺りに「奈佐原公園」という広場がある。

 

公衆便所

その「奈佐原公園」にある公衆便所の入り口に

「お礼」と題した張り紙が貼ってあった。

用足しを済ませた後、その張り紙の文言を読んでみた。

どうやら この公衆便所に名も告げぬ誰かが

『使えるものがあったら使ってください』と

掃除道具一式を置いていってくれていたようで

その名も分からぬ送り主への、お礼の張り紙らしい。

お礼

 

精一杯 掃除をしても、トイレを利用される方が望むようには

行き届かず、不快な思いをさせているかもしれない・・と

トイレ利用者への詫びの言葉とともに

名も知れぬ掃除道具一式の贈り主への 感謝の気持ちが文面に

表れている。

その感謝の気持ちが「今盛りの沈丁花を嗅ぐ思いです・・

との言葉に表れており、最後に・・

「令和三年三月吉日 沈丁花薫香の朝

        奈佐原公園 掃除管理者 拝」

と 結んでいる。

沈丁花

 

掃除道具を贈られた方はもちろんだが、この礼状を書かれた

公園管理者の方の、何とも粋な文言を読んで

何故だか嬉しく、笑顔にさせてもらった六兵衛である。