我が家の窓から 小さな川を挟んで、小学校の裏庭や体育館が
見渡せる。
十数年前、孫たちが まだ小さかった頃 我が家に遊びに来ると
決まって その体育館横の小さな裏庭に バットやボールを持って
遊びに行き、みんなで野球遊びをした思い出がある。
そんな小学校の裏庭の木々に、葛(クズ)が覆い被さっている。

孫たちと遊んでいた その当時、小学校の裏庭の木々には
今のように沢山の葛(クズ)が 覆い茂っていたのか どうか
定かな記憶はないが それにしても、この頃では 散歩をしていて
川の土手や小さな林、道端のフェンス など、どこを歩いても
葛(クズ)が我が物顔に繁茂しているのを見る。

葛(クズ)は、マメ科クズ属のつる性の多年草で
その「根」を用いて食材の葛粉(くずこ)を作ったり
発汗や解熱、鎮痛作用もあるとされ、風邪や胃腸不良などの
例えば「葛根湯」などの漢方薬として用いられている。
また 「つる」の繊維で織ったものを葛布(くずふ)と呼び
狩衣(かりぎぬ)などに仕立てられていて
万葉の昔から「秋の七草」の一つにも数えられている。

このように 葛(クズ)は、有用な植物である反面
荒れ地や河川敷、林縁(りんえん)などの日当たりの良い
環境に群生し、他の植物に絡み覆い被さり
植栽した苗木などを枯死させてしまう厄介な雑草でも
あるわけで、現在では昔のように利用管理が行われなく
なった結果、里山などでの繁茂が目立つようになっている。
一旦 はびこると駆除が困難なため、今や内外で”強害雑草”として
厄介者扱いをされている現状である。
これが ネットで調べた、日本における 葛(クズ)に関する
大雑把な現状のようだ。

昔から有用とされてきた葛(クズ)も、放っておけば
手のつけられない厄介者となってしまう・・。
さて、それを知ってか 知らずか、人間とは身勝手なものだが
そんな人間の世が、本当に豊かになったのか、はたまた
見かけとは異なり 実は益々、貧しくなっているのでは
なかろうか・・と 思ったりする、誠に身勝手な六兵衛である。