いつも つれあいと散歩をするコースは、池のそばを通る。
その池には 冬場になると水鳥が渡ってきて、数羽ずつのグループになって、水草などの餌を啄みながら、のんびりと泳いでいる。

1〜2ヶ月ほど前になるだろうか、1羽の水鳥(カルガモだと思うが・・)が、他の水鳥たちから ひとり離れて、道に面した土手の近くで泳いでいた。
よく見ると、水をかくために動かしているのは右足だけで、左足は身体のやや後方に曲げたまま 動かしていない。
どうやら左足は怪我して、動かせないようだ。

その後も、散歩で その池の そばを通るたびに、左足を動かせない水鳥はどうしているのかと気に掛けながら歩いた。

それでも2,3度、多分 その水鳥ではないかと思われる水鳥を見かけたりもしたが、遠く離れた場所で泳いでいたので 確かではなかった・・。

そして先日、その水鳥がいた。
六兵衛や つれあいが歩く歩道横の、コンクリートブロックで出来た段差のある池の土手に、水から上がって 冬枯れた草の影で、隠れるように座っていた。

少なくとも これまで、池で泳いでいる水鳥が、池の土手のコンクリートブロックの段差に上がって 休んでいる姿など、まず 見たことがなかった。

なんとなく元気がないようにも 見えた・・。

餌は食べられているのだろうか・・。
仲間にいじめられては いないだろうか・・。

確かなことは分からないが、自然界に生きる動物は、怪我をしたり病気になって弱くなったりすると、いじめられたり 仲間から のけ者にされ、だから 群から離れて暮らさざるをえなくなると聞いたことがある。

生きものが 厳しい自然界で生きてゆくためには、出来るだけ強い子孫を残す必要があり、弱い仲間は切り捨てられるのだと・・。

ネットで調べてみた。
「野生鳥獣は、ある程度の怪我でも自然に回復する たくましさを持っています。むやみに手を触れたりせず、元気であれば そっとしておいてください。」・・と書いてあった。

その水鳥の 自らの回復力に期待したい・・。