2~3日続いた梅雨空が、今日は久しぶりに薄雲りながら
晴れたので、上の池公園あたりへ散歩に出かけた。
梅雨時のこの頃になると、散歩先のあちこちで「ヤマモモ」の
木に、熟れた実がなっているのを見かける。
そんな「実」を採る人もなく、熟れた実やまだ青い実などが
虚しく落ちている・・。
ヤマモモの花は六兵衛の故郷・高知県の「県の花」だ。
春になると花弁のない小さな花が、小枝と葉との間に咲き
6月頃になると実が赤黒色に熟れる。
採れた実は、わりと大きな種の周りに粒々の実が付いていて
軽く塩をふり、口に中で その実をしごいて食べる。
甘酸っぱい味がして とても美味い。
食べ終わったら、口の周りや歯がヤマモモ色に染まる・・。
昔の話しだ・・。
母方のおばあさんの山の畑には、大きなヤマモモの木があって
甘い物が まだまだ少ない時代の 六兵衛たちが子供の頃には
おばあちゃんと山へ行ってヤマモモの木に登り
実を採って よく食べたものだ・・。
六兵衛たちが大人になって故郷を離れ
それでも おばあちゃんは 一人 木に登ってヤマモモの実を
採っていたらしいが、ヤマモモの木から落ちた事が原因で
それ以後 寝たきりになってしまった。
ヤマモモの木は はそい(木がもろく折れやすい事をいう)から
気をつけて登れと、おばあちゃんは よく言っていたのに・・。
今 暮らしている我が町にも「ヤマモモ」の木が多く植っている。
食べられる事もなく落ちた、熟れた実を見るたびに
母方のおばあちゃんを思い出す・・。