「YouTube」で観ることが出来る 昔の映画を「外付けHDD」に
数多く保存している六兵衛だが、そんな映画の中から 昨夜は
若い頃の美空ひばりさんが演じている『伊豆の踊子』を観た。
1954年 制作(昭和29年)の松竹映画。
原作:川端康成さん 監督:野村芳太郎さん
踊り子(薫):美空ひばりさん、学生:石浜朗さん
六兵衛が まだ子供だった頃、田舎の東映専属の映画館では
中村錦之助さんや市川右太衛門さんら多くの俳優が出演する
単純で勧善懲悪の時代劇映画が上映されていたが
そんな映画の中に、美空ひばりさんの映画も数多くあった。
美空ひばりさんの映画も やはり、子供の頃の六兵衛でさえ
単純で つまらんと思っていたから、ほとんど観た記憶はない。
だから 美空さんの映画『伊豆の踊子』を、これまで観たことは
なかった。
そんな、美空さん主演の白黒映画『伊豆の踊子』から9年後の
1963年に、吉永小百合さん主演の総天然色映画『伊豆の踊子』
が上映された。
六兵衛が高校生のときで、田舎の小さな映画館で観たし
今も「外付けHDD」の中に「You Tube」で放映されていた
吉永さんの『伊豆の踊子』を大切に保存をしている。
そこで 一度、美空ひばりさんの『伊豆の踊子』と
吉永さんの『伊豆の踊子』を観比べてみようと考えた。
吉永小百合さんの『伊豆の踊子』は強く印象に残っているが
美空ひばりさんの『伊豆の踊子』は どうだろう・・。
この映画、主役 二人の淡い恋心のような心の動きを
あえて抑えて表現しようとしたのか
それとも若い二人の演技が、ただ下手だったのか・・
どちらにしても、少々 物足りなさを感じてしまった。
もちろん観る人によって、その印象は変わるのだろうが・・。
ただ 相当古く 暗い画面の白黒映画ゆえに、決して綺麗とは
云えず 観づらい映画だったけれど、ロケ地となったであろう
伊豆半島は、まだ戦前を十分に残していて
温泉場を流して歩く踊子たち一行の、厳しい暮らしぶりと相まって
原作「伊豆の踊子」の大正時代中期の頃の村々の自然の雰囲気が
感じられた点は良かったと思う。
『伊豆の踊子』の映画は、これまで数多く制作されている。
戦前のトーキー映画での踊り子役は田中絹代さん。
戦後では美空ひばりさん、鰐淵晴子さん、吉永小百合さん
内藤洋子さん、山口百恵さんなど、多くの女優さんたちが
踊り子・薫役を演じている。