あの頃が・・

いつも行くスーパーマーケットの駐車場から見えるマンション郡の上空は、まだ昼間なのに一面 分厚い雲に覆われている。
ところが ただ一角だけ厚い雲が薄れ、やや赤みがかった明るい日差しが覗いている。

そして その部分から、神様か天使さんが現れそうな と、何となく そんな気にさせる・・。

しかし、何しろ 無宗教の六兵衛である。
神や天使の姿を想像したのは一瞬のこと。
明るく輝く その一角から、神とは別の 何かが現れるかも・・と、そんな雰囲気なのだ。

六兵衛にとって 何が現れてくれれば嬉しいのか・・と考えてみた。

40年ほど前、六兵衛は一時 紙粘土の人形作りに凝りだした時期があった。
試しに作ったのが 我が家族4人の人形だった。

その人形が 六兵衛を見下ろしている・・。
2人の娘たちも、まだ小学生か中学生の頃である。
六兵衛も まだまだ未熟者で、今 考えれば反省ばかりの日々だったように思う。

ぎこちない作りの下手な人形で、塗り込んだ色も すでに 所々 剥げてしまっているが、今でも棚に置いている。

もう あの頃には戻れない。
しかし あの頃の時間が、六兵衛家族の原点である。