老化現象

若い頃に、年寄りたちから「そんな話」は 何度か聞いた気が

するが、しかし 若い頃には そんな年寄りの しょうもない

話など聞かされても、どうでもええやん・・くらいにしか

受け取っていなかった。

六兵衛が今 年寄りになってみると、その「どうでも ええ話」が

どうやら現実となってきた。

 

小便の出の勢いが 弱くなってきたのだ。

弱いと云うより むしろ、チョロリンコ  チョロリンコ と

『 外に、出たいのか 出たくないのか ハッキリしろ!』

・・と、自分の股間を睨みつけて 叱りたくなるような

中途半端な出かたに イラつくのだ。

 

原因は 何となく わかっている。

膀胱の劣化により伸縮が悪くなり、尿を多く溜められなく

なったことが、大きな原因なのだろうが

病気というほどではなく 老化現象の一つだろう。

 

だから 夜中に、何度か小便がしたくなって目が覚めたとき

特に寒い夜など 起きるのが億劫だし、多少の尿意くらいなら

もう少し我慢をして、どうしても我慢が出来なくなったら やっと

 温い布団から 起き出してトイレへ行くことになる。

だから そんなときの、溜に たまった小便は

まるで 若い頃に戻ったように 勢いがある。

寒くて眠いのを我慢して起き出した甲斐あって 満足する。

 

そんな こんな 身体の あちこちから、少しずつ 少しずつ

「お前は年寄りだ・・」と云われるようになってきて

癪(しゃく)に障るが、これも いいように考えれば

「オレの身体は もう無理はきかんぞ、気を付けてくれ・・」

との無言の信号なのだろうことは、何となくわかる。