流行歌「山のかなたに」

芥川の堤道や上の池公園あたりを散歩をするとき

iPhoneから流れてくる昔の流行歌をBluetoothイヤホンで聴き

ながら歩くのだが、iPhoneに保存している200曲以上の

流行歌を繰り返し 繰り返し聴いていて

日によって 心持ちによって、あるいは歩く場所によって

同じ歌でも ただ流れ去ってていく時もあれば

何故か心に残るときもあったりする・・。

 

芥川の堤道を通るとき、藤山一郎さんの『山のかなたに』の

歌が流れてきた。

 

直立不動の立ち姿で歌う東海林太郎さんほどではないにしても

生真面目そうに教科書的な歌い方をされる藤山一郎さんの

この『山のかなたに』という歌は、戦後になって民主主義の

時代が来たとはいえ、まだ戦前の封建性が強く残る地方の町に

暮らす若者たちの葛藤や、夢や希望、都会への憧れなどが

まだ幼かった六兵衛の記憶の中にも、当時の情景がかすかに

残っている。

 

この『山のかなたに』という歌、1950年(昭和25年)

頃に発表された石坂洋次郎さんの小説『山のかなたに』を

池部 良さんや角 梨枝子さんらの主演で映画化された

新東宝映画『山のかなたに』の主題歌として歌われている。

 

戦後すぐの1947年(昭和22年)に新聞小説として連載された

石坂洋次郎さんの「青い山脈」は・・

戦前の暗い封建性を打ち破り、民主的な生き方を目指す

若者たちの姿を爽やかに描いた青春小説の代表作だ。

六兵衛が後年になって、YouTubeで見る事が出来た

1949年(昭和24年)に作られた最初の『青い山脈』は

原節子さんと杉葉子さんが主演している。

 

田舎者の六兵衛も高校生の頃

吉永小百合さんや芦川いづみさん主演の 何度目かに作られた

「青い山脈」の映画を観て、これがホンマの青春かぁ〜と

自分にはない世界だと思いながらも 憧れたものだった。

 

そして その小説「青い山脈」から2、3年後に発表された

 同じ石坂洋次郎の小説『山のかなたに』は

ウィキペディア(Wikipedia)によると

若い男女二人を中心に、新しい時代の自由と青春と

それに伴うモラルを意識し、共に成長していく過程を描いた

群像劇だとの解説があった。

藤山一郎が歌う「山のかなたに」の歌詞を聴いても

古い殻を破り、新しい時代へ勇気を持って飛び出そうとする

若い力を感じる、いわば「青い山脈」の続編ともいえそうな

小説のようだ・・。

 

『山のかなたに』

作詞:西条八十 作曲:服部良一 歌:藤山一郎

https://www.youtube.com/watch?v=AEG7rEElwHs

1)

山のかなたに あこがれて

旅の小鳥も 飛んでゆく

涙たたえた やさしの君よ

行こよみどりの 尾根越えて

2)

月をかすめる 雲のよう

古いなげきは 消えてゆく

山の青草 素足で踏んで

愛の朝日に 生きようよ

3)

赤いキャンプの 火をかこむ

花の乙女の 旅の歌

星が流れる 白樺こえて

若い時代の 朝がくる

4)

山のかなたに 鳴る鐘は

聖い祈りの アベマリア

つよく飛べ飛べ こころの翼

光る希望の 花のせて

 

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