蓮鶴

梶ようこさんの文庫本『蓮鶴』(祥伝社文庫)を読んだ。

 

蓮鶴

 

京都 近江屋で坂本龍馬と中岡慎太郎が何者かに暗殺される

場面から物語が始まったように、時は幕末 大政奉還後

徳川家親藩の桑名藩では、会津藩と共に薩長連合軍に対して

抗戦か恭順かで藩内は揺れていた。

そうした動乱の中で、翻弄される江戸藩邸勤めの速水丈太郎と

栄之助兄弟の葛藤を描いている。

物語自体は六兵衛好みではなかったのだが、表題にもなって

いる『蓮鶴』という「折り鶴」がある事を初めて知った。

 

江戸時代中期頃に 三重県桑名で作られ始めた折り鶴の一種で

一枚の紙で2羽から97羽まで、口や羽や尻尾とかが繋がった

ままの折り鶴で、この物語『蓮鶴』でも 兄弟や家族との

愛と絆を表しているのだと想像する・・。

蓮鶴絵
江戸時代の裕福な家庭で、折り鶴遊びをしている様子 (長圓寺蔵 映像提供桑名市博物館)

 

1枚の紙に切り込みを入れて、正方形をいくつも作り

それを折る事で、2羽から最高97羽まで繋がった蓮鶴が

出来るという。

 

蓮鶴例

 

 

試しに六兵衛も、最も簡単な2蓮鶴を折ってみた。

まず「紙」を用意する。

折り紙とか和紙とかの洒落た紙が手元に無いので

裏側をメモ用にと残していたA4の使い古しの紙を使用する。

2対1の寸法の紙を用意し、下図のように少し残して切る。

折進む

二つの正方形の紙を、それぞれに鶴を折っていく。

もちろん、蓮鶴の折り方のネット映像を参考にした・・。

 

不細工やけど、繋がったままの「蓮鶴」が出来た。

完成

 

鶴を折っていて、思い出した映像がある・・。

これまでにも何度か六兵衛ブログにも書いているのだが

六兵衛が高校生の時、田舎の映画館に何度も通って観た映画

「泥だらけの純情」である。

ヤクザと外交官のお嬢様の二人が愛し合うのだが

環境が違い過ぎるため、このままでは 必ず別れが来る。

二人は殺風景な安アパートを借り逃げる・・。

ラーメンを食べながら、歌を歌ったり、たわいもないクイズを

出し合ったりしながら 一夜を過ごした翌日

雪山で薬を飲んで二人は心中をする。

 

泥だらけ・宿

 

映画の最後、安アパートの殺風景な部屋には

二人が折ったきれいな折り鶴と、形の悪い折り鶴が二羽

ポツンとあって、『不器用だなぁ、オレって ・・』という

浜田光夫の声が流れ、映画は余韻を残して 終わる・・。