気だるい・・

今日も今日とて、スマホに保存している昔の古い流行歌を

イヤホンで聴きながら、いつものコースを散歩する・・。

70半ばの歳になった 今日まで、それなりに長く生きて来た

とはいえ、人見知りの根性は治らず いつまでも出不精の

六兵衛ゆえに、狭い世間しか知らない・・。

そんな六兵衛が ブログで語れる事といえば

あいも変わらず同じ事ばかりを繰り返すことになって

今日の日記も、いつも書いている昔の流行歌の事になる。

 

散歩をしながら聴く スマホから流れる古い流行歌の中に

岡 晴夫さんの『東京の花売り娘』という古い歌がある。

蛇足だが・・この歌が誕生したのは、六兵衛が生まれた

同年同月だという・・。

東京の花売り娘

佐々詩生:作詞 上原げんと:作曲 岡 晴夫:歌

1)

青い目をふく 柳の辻に

花を招しませ 招しませ花を

どこか淋しい 愁いをふくむ

瞳いじらし あのえくぼ

あゝ 東京の 花売り娘

2)

夢を見るよに 花かご抱いて

花を招しませ 招しませ花を

小首かしげりゃ 広重えがく

月もあらたな 春の宵

あゝ 東京の 花売り娘

3)

ジャズが流れる ホールの灯かげ

花を招しませ 招しませ花を

粋なジャンパー アメリカ兵の

影を追うよな 甘い風

あゝ 東京の 花売り娘

 

 

そして  後年になって、この「東京の花売り娘」の歌

ちあきなおみ さんが、カバー曲として歌っている。

東京の花売り娘(ちあきなおみ歌)

 

六兵衛のスマホには、岡 晴夫さんと ちあきなおみ さんが歌う

「東京の花売り娘」の2曲が 続けて保存されている。

スマホから続けて流れる同じ歌の2曲を

ついつい比べて聴いてしまう・・。

 

ちあきなおみさんは、どんな曲でも聴かせてくれる歌手である。

日本で一番の歌手だと、六兵衛は思っている。

例えば、『🎵 つれて逃げてよ・・』で始まる細川たかしさんの

『矢切の渡し』を、のちに ちあきさんがカバー曲として歌って

いるが、ただ 喉が自慢ゆえか 声を張り上げて歌うだけの

細川さんの歌に比べ、カバーをした ちあきさんの歌の方が

逃げざるを得なかった二人の男女の想いや

その先の不安などが表現されていて、聴く者を泣かせる。

ちあきさんは 数多くのカバー曲を歌っておられるが

どの歌でも、ちあきさんの方が オリジナルの歌い手より

聴かせる・・そんな印象が強い。

 

しかし、ちあきなおみさんが歌う「東京の花売り娘」に関しては

編曲がスローテンポにアレンジされた所為か、歌う表現の所為か

”気だるい”ような、”悶える”ような そんな歌い方に感じられて

なんとなく この状況には似合わないような気がする

六兵衛なのである。

この歌は、終戦直後の貧しく厳しい暮らしの中で

生きていくために、健気で明るく振る舞いながら街角に立ち

花を売る若い娘さんの想いが、ちあきさんの歌の表現より

岡晴夫さんが歌われている歌の方が、聴く六兵衛の胸には

すんなりと 落ちてくるのだが・・。